氏 名 |
本郷 裕一 |
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役 職 |
協力研究者(教授、生命理工学院) |
専門分野 |
ゲノム科学 |
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yhongo _at_elsi.jp |
Home Page |
http://www.hongoh.bio.titech.ac.jp/ |
Google Scholar Profile |
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受賞歴
1. Japan Prize in Agricultural Sciences, Achievement Award for Young Scientists (2009)
2. The Japan Bioscience, Biotechnology and Agrochemistry Society Award for the Encouragement of Young Scientists (2009)
3. The Young Scientist Award of the Society of Genome Microbiology, Japan (2009)
研究概要
生物進化の過程で最も大きなイベントの一つが、真核生物の誕生です。真核生物には、核膜を持ちDNAをその内部に格納していることと、様々な細胞小器官を持つという特徴があります。細胞小器官の中のミトコンドリアと葉緑体は、各々アルファプロテオバクテリアとシアノバクテリアによる細胞内共生を起源としています。これらは20億年以上前に起きた現象であり、その進化過程を検証することは困難です。しかし、実は単細胞生物における細胞共生というのは普遍的に、現在進行形で、無数に生じている現象です。
我々は、シロアリ腸内共生系を題材として、細胞共生機構の解明を目指しています。シロアリ腸内に共生する原生生物(単細胞真核生物)には、10門以上の多様な原核生物が種特異的に、細胞質中、核内、細胞表面に共生していますが、いずれも人工培養成功例が無く、従来の手法では解析できません。そこで単一あるいは少数の細胞から全ゲノム配列を解読する、シングルセル・ゲノミクスと呼ばれる手法の確立も進めながら(最先端次世代研究開発支援プログラムに採択)、研究を遂行しています。
このようにして多様な細胞共生を解析することにより、細胞共生に共通する原理を解明し、真核生物の起源に迫りたいと考えています。